Last Updated on 2026年3月16日 by oba3
米国の暗号資産規制で長く問題視されてきたのが、SECとCFTCによる監督の分断だ。両当局は今回、暗号資産監督での連携を強化する覚書(MOU)を締結した。規制の二重構造が整理される可能性があり、取引所や発行体、投資家を含む市場全体に影響する動きとなる。
ニュース概要
SECとCFTCは暗号資産市場の監督で連携を強化する覚書を締結した。
両当局は情報共有、ルール整備、検査・執行などで協力し、重複規制や監督の空白を減らすことを目指す。
これまで米国では、暗号資産が証券か商品かによって監督機関が分かれる構造があり、事業者は二重の規制対応を迫られるケースが多かった。今回の覚書は、その摩擦を減らす制度調整の一歩とみられている。
構造解説
暗号資産規制の最大の問題は「監督の二重構造」だった。
・SEC → 証券
・CFTC → 商品(デリバティブ)
しかし暗号資産はこの境界が曖昧なため、
同じ事業者が両方の監督対象になることも少なくない。
今回の覚書では
・商品定義の共同解釈
・証拠金制度などのルール調整
・データ共有
・共同監督
などが掲げられている。
つまり今回の動きは
規制緩和ではなく監督の整理であり、米国の暗号資産制度を金融市場の枠組みに近づけるものだ。
市場への意味
今回の連携は、市場構造に大きく影響する可能性がある。
まず取引所やブローカーにとっては、規制の不確実性が低下する。
米国市場で事業を行うコストが下がる可能性があるからだ。
一方で、監督が協調することは
逃げ道の少ない包括監督を意味する側面もある。
つまりこの動きは
暗号資産を「特例市場」として扱う段階から
米金融システムの恒久的な一部として監督する段階へ移行する兆候といえる。
暗号資産規制の基本
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