カーブがステラでStableSwapを稼働、初の非EVM展開でステーブルコイン交換の経路を拡張

Last Updated on 2026年11月3日 by oba3

CurveのStableSwapがStellarで稼働したニュースを題材に、Oba3と黒犬・茶犬が、同じ米ドル連動でも別のコインへの交換経路が必要になる理由、交換条件がプールの資金量や取引額で変わること、稼働済みのStableSwapと予定段階のFXSwapの違いを理解する4コマ漫画。

分散型金融のカーブ(Curve)は10月29日、ステラ(Stellar)の本番ネットワークでステーブルスワップ(StableSwap)の稼働を発表した。カーブにとって、イーサリアム仮想マシン(EVM)を採用しないチェーンへの初のネイティブ展開となる。

利用画面はベータ版として公開され、既存プールの閲覧、資産の交換、流動性の供給に対応している。一方、異なる通貨に連動するステーブルコインなどの交換を想定したFXスワップ(FXSwap)は、監査完了後の導入予定であり、今回稼働した機能とは区別が必要だ。

目次

何が起きたのか?

カーブの公式発表によると、ステーブルスワップは、同じ米ドルに連動する2種類のステーブルコインなど、価格が近い状態で推移する資産の交換を想定した仕組みだ。今回、その交換基盤がステラ上でも利用できるようになった。

ステラはEVMを実行しないため、既存のコントラクトをそのまま移したものではない。ステラ開発財団の支援を受け、同ネットワークのスマートコントラクト環境「ソロバン(Soroban)」向けに作り直した。

現在の公開範囲は限定的な構成で、プール作成機能の画面への追加や、プール情報・取引経路を選ぶ機能の改善は今後の予定となる。基盤としてプールを作成できることと、公開画面からすべての操作ができることは分けて捉えたい。

なぜ重要なのか?

ステーブルコインは、送金できるだけでなく、必要な資産へ交換できることも使いやすさを左右する。同じ通貨に連動するトークンでも、発行者や利用先が異なれば、受け取った資産を別のトークンへ換える需要が生じる。

今回の展開は、その交換をステラ上で行う選択肢を増やすものだ。ただし、交換機能が稼働したことと、大口取引にも十分な資金が集まったことは同じではない。実際の利用価値は、プールに預けられた資産や取引条件によって変わる。

市場構造への影響

ステラ開発財団の発表は、流動性が育ち、他のアプリがプールへ接続することで、融資サービスの担保清算や保有資産の売却先にも利用できると説明している。これは将来の用途であり、今回の開始だけで各サービスとの連携が完了したわけではない。

資産を発行する事業者にとっても、トークンを発行した後の売買市場を整える手段になる。ただし、特定のトークンがステラ上に存在することだけを理由に、カーブで交換できると判断することはできない。対応プールと実際の資金量を個別に確認する必要がある。

資金・規制・流動性との関係

交換時の価格への影響は、プールの資金量、資産の偏り、取引額などに左右される。価格差を抑える設計であっても、あらゆる数量を常に1対1で交換できるという保証ではない。

また、同じ通貨への連動を目指すトークンでも、準備資産や償還条件は発行者ごとに異なる。一方の価格が連動対象から外れる「デペッグ」が起きれば、交換や流動性供給のリスクも変わる。監査済みの実装であることも、損失が生じないことを意味しない。

今後予定されるFXスワップは、米ドル連動とユーロ連動のトークンなど、相対価格が動く組み合わせを想定する。導入時期や最初の通貨ペアは未確定とされており、ステラ上で外国為替向けの交換機能まで稼働したとは扱えない。

初心者向け補足

流動性プールは、利用者が預けた複数の資産を使い、他の利用者が交換できるようにする仕組みだ。流動性を供給する人は交換手数料の一部を得られる場合がある一方、資産価格の変動やプログラムの不具合などによる損失も負う。

「非EVM展開」は、イーサリアムと同じ実行環境を使わないチェーン向けにサービスを実装することを指す。今回の発表は、イーサリアムとステラの資産が自動的に行き来できるようになったという意味ではない。

ベータ版という表記は、利用画面が改善途上であることも示す。本番で資産を扱う機能が稼働していても、画面や情報表示が完成版と同じ範囲まで整っているとは限らない。

Web3Timesの視点

今回の変化は、ステラ上の資産に交換と流動性供給の経路が加わった点にある。カーブ全体の実績や他チェーンの預かり資産を、そのままステラ版の利用規模として評価することは避けたい。

今後は、ステラ版のプール別資金量、売買高、実際の価格への影響を確認したい。これらに加え、他サービスとの接続やFXスワップの監査・稼働状況を追うことで、開始した基盤がどこまで日常的な交換に使われるようになったかを判断できる。

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この記事を書いた人

Web3をやさしく解説するOba3

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